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2025年7月25日

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ピアノ独学は初心者でもできる?始め方・つまずきやすいポイント・続けるコツまで完全ガイド

「ピアノを独学で始めたいけれど、本当に弾けるようになるのだろうか?」

そんな疑問や不安を抱えている方は、決して少なくありません。

音楽教室に通わず、独学で練習を進めるというのは、一見ハードルが高そうに思えるかもしれません。しかし、現在はYouTubeやアプリなどの便利なツールも増え、ピアノを独学で始めるための環境が整いつつあります

とはいえ、情報が多すぎて何から手をつけていいか分からなかったり、自己流の練習に限界を感じてしまったりと、独学ならではの悩みがあるのも事実です。

この記事では、独学でピアノを始める際のメリットや注意点、練習のステップ、つまずきやすいポイント、そしてうまくいかないときの対処法までを分かりやすくご紹介していきます。

「ピアノを独学で始めてみたい」と思っている方が、最初の一歩を自信を持って踏み出せるよう、丁寧に解説します。

ぜひ最後までお読みください。

ピアノは独学でも弾けるようになる?まずは結論から!

「ピアノは独学でも弾けるようになりますか?」というご質問は、非常によくいただくものです。結論から申し上げると、ピアノは独学でも弾けるようになる可能性は十分にあります

ただし、そのためにはいくつかの条件が必要です。たとえば、適切な練習方法を選ぶこと、継続する意志を持つこと、そして「できる範囲からコツコツ積み重ねる姿勢」を忘れないことが大切です。

もちろん、独学ならではの自由さや楽しさもありますが、その反面「つまずきやすいポイント」や「誤った癖がつきやすい」といった注意点もあるため、あらかじめ理解しておくことが重要です。

以下では、独学に向いている人の特徴や、注意すべき点について詳しくご紹介していきます。

独学でも弾けるようになる人の特徴

独学でピアノを習得できる人には、いくつかの共通点があります。たとえば、

・自分で調べたり計画を立てるのが好きな人
・毎日少しずつでもコツコツ取り組める人
・楽譜を読むのが苦手でも、音を聞いて真似するのが得意な人
・音楽や演奏そのものが好きで、上達過程も楽しめる人

こういった方は、独学でも上達しやすい傾向があります。特に最近は「ピアノ 独学」と検索すれば、YouTubeやアプリ、楽譜配信サイトなど、多くのリソースが手に入るため、工夫次第で学びを深めることができます

また、大人の方で「仕事が忙しくて定期的に教室に通えない」「自分のペースで好きな曲だけ練習したい」といった理由から独学を選ぶケースも多く、実際にそれで上達している方もたくさんいらっしゃいます。

独学に向いていないタイプとは?

一方で、独学がうまくいかないと感じる方には、以下のような傾向が見られます。

・練習メニューや順序を自分で決めるのが苦手
・間違いに気づきにくく、癖がついても修正できない
・モチベーションの維持が難しく、継続が苦手
・わからないことがあると、すぐに不安になって挫折してしまう

このような方でも、「はじめは独学でやってみて、必要に応じて教室や先生のサポートを受ける」という柔軟なスタイルであれば、無理なく続けられることもあります。

独学がすべての人にとってベストな方法とは限りませんが、「自分に合ったスタイルで学ぶこと」がピアノを長く続ける上で最も大切です。

ピアノを独学で始めるメリットと注意点

ピアノを独学で始めようと考えたとき、まず気になるのは「本当に独学で続けられるのか?」という点ではないでしょうか。ここでは、ピアノ独学のメリットと、注意すべきポイントについて解説していきます

独学には魅力も多い反面、つまずきやすい要素も含まれています。最初にしっかりと両面を理解しておくことで、より充実したピアノライフをスタートすることができます。

自分のペースで進められる自由さ

ピアノを独学で学ぶ最大の魅力は、「自分のペースで進められる」という自由さにあります。

教室に通う場合、毎週決まった時間にレッスンを受けるスタイルが一般的ですが、独学であれば「今日は30分だけ」「仕事の合間に5分だけ」など、ライフスタイルに合わせて柔軟に取り組めます

また、練習する曲のジャンルや順番も、自分の好みに合わせて選べるため、モチベーションの維持にもつながります。クラシックの名曲に挑戦するも良し、ポップスや映画音楽で楽しむも良し。好きな曲を自分のタイミングで楽しめるのは、独学ならではの大きなメリットです。

コストを抑えて気軽に始められる

もう一つの大きなメリットが、始めるためのコストを抑えられることです。

ピアノ教室に通う場合、入会金や月謝、教材費など、ある程度の費用がかかるのが一般的です。一方、独学であれば、初期費用としては電子ピアノやキーボードの購入が中心となり、その後の出費は最小限に抑えられます。

さらに、最近では無料で学べる動画やオンライン教材も充実しており、独学でも質の高い情報にアクセスできる時代になっています。「まずはお金をかけずに試してみたい」という方にとって、独学は非常に魅力的な選択肢といえるでしょう

独学の落とし穴|間違った癖・停滞・挫折

しかし、独学には良い面ばかりではありません。とくに注意したいのが、自己流の練習によって「変な癖」がついてしまうことです

たとえば、指の使い方(運指)や手の形、姿勢など、最初の段階で正しく身につけておかないと、ある程度のレベルに達したときに「思うように弾けない」「音が濁ってしまう」といった壁にぶつかることがあります

また、独学では自分の演奏を客観的に見る機会が少ないため、間違いに気づきにくく、改善が難しくなることもあります。成長が実感できずにモチベーションが下がり、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。

失敗しないための心構えとは?

こうした独学のリスクを避けるためには、あらかじめ「独学の難しさ」を理解し、計画的に練習を進める姿勢が大切です。

・無理をしすぎず、短時間でも継続する
・難しい曲にすぐ飛びつかず、段階的にレベルを上げていく
・ときには自分の演奏を録音して確認する
・必要に応じて、部分的にプロの力を借りる

このように、「独学=完全に一人でやりきる」ではなく、自分に合ったペースとサポートのバランスを取ることが成功への鍵となります。

ピアノ独学に必要な準備と環境づくり

ピアノを独学で始める際に大切なのは、「練習しやすい環境を整えること」です。独学では自分でモチベーションを保ちながら取り組む必要があるため、快適な環境が上達のスピードに直結します

この章では、ピアノ独学にあたって準備しておきたいものや、練習の習慣を作るための工夫についてご紹介します。

練習用ピアノ・キーボードの選び方

まず最初に考えたいのが、どの楽器を使って練習するかという点です。ピアノを独学で始める場合、必ずしも本格的なグランドピアノを用意する必要はありません。現在は、機能性に優れた電子ピアノや88鍵のキーボードでも、十分に練習が可能です。

とくに初心者の方には、次のようなポイントを基準に選ぶことをおすすめします。

・鍵盤数は88鍵が望ましい(実際のピアノと同じ)
・タッチレスポンス(弾き方によって音の強弱が出る機能)があること
・ペダルの使用が可能かどうかもチェック

限られたスペースでの練習を想定するなら、コンパクトな電子ピアノや折りたたみ式のスタンド付きモデルも便利です。ピアノ独学をスムーズに始めるためにも、自分の生活に合ったモデルを選びましょう。

快適な練習環境の整え方

ピアノを独学で続けるには、「すぐ弾ける状態」を作ることが非常に重要です。いざ練習しようと思っても、イスやスタンドを準備するのが面倒だったり、譜面が見つからなかったりすると、気持ちがそがれてしまいます。

たとえば以下のような工夫で、練習のハードルを下げることができます。

・ピアノやキーボードは常に出しっぱなしにしておく
・譜面や教本はすぐ手に取れる位置に置く
・できれば防音マットやヘッドホンを用意し、周囲を気にせず集中できる状態にする

こうした環境づくりが、ピアノ独学の習慣化に大きく役立ちます。

忙しい大人でも続けられる時間の作り方

「練習時間がなかなか取れない」と感じている方も多いかと思いますが、ピアノ独学は短時間でも毎日続けることが大切です

たとえば…

朝の10分間を使ってスケール練習だけする

お昼休みに好きな曲の一小節だけ弾いてみる

夜寝る前に5分だけ鍵盤に触れて終わる

といった具合に、“スキマ時間”を活用する意識を持つだけで、日常の中にピアノを取り入れやすくなります。

また、「練習=30分以上やらなければ意味がない」と思い込まず、「5分でも鍵盤に触れること」が上達の第一歩と考えることで、気負わずに継続できます。

練習は何から始める?独学でも上達するためのステップ

ピアノを独学で始めたものの、「何から手をつければいいのか分からない」「練習が続かない」という悩みは多くの方に共通しています。
ここでは、ピアノの独学をスムーズにスタートさせるための基本的なステップを、初心者の方にも分かりやすくご紹介します。

まず覚えるべきは音の名前と鍵盤の位置

最初に取り組みたいのは、鍵盤の構造と音の名前を理解することです。ピアノの鍵盤は白鍵と黒鍵で構成されており、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の音がどこにあるかを覚えるところからスタートします。

多くの方がつまずきやすいポイントでもあるため、シールを貼って視覚的に覚えるのもひとつの方法です。

また、音名と鍵盤の関係性を頭で覚えるだけでなく、実際に音を出しながら感覚でつかむようにすると、のちの読譜力にもつながります

姿勢・手の形・指番号を整える

ピアノの独学では、最初に正しい姿勢や指の形を覚えることが非常に重要です。
楽器の前に座ったとき、背筋は軽く伸ばし、ひじが鍵盤とほぼ水平になる位置が理想的とされています。イスの高さや距離を微調整し、自分にとって無理のない自然な構えを探しましょう。

また、指にはそれぞれ番号(親指=1、小指=5)がついており、譜面上でも頻繁に使用されます。これを覚えておくことで、譜読みや運指がスムーズになります。

1
親指
2
人差し指
3
中指
4
薬指
5
小指

はじめの1か月で習得したい基礎練習

ピアノを独学で始めて最初の1か月は、いきなり難しい曲に挑戦するよりも、基礎練習に時間をかけることが大切です。

たとえば、

・ドレミファソ…と白鍵を順番に弾いていく
・右手・左手で同じ動きを繰り返す
・簡単なリズムパターン(四分音符・八分音符)を取り入れる
・両手で「ドミソ」「ドファラ」といった簡単な和音を弾く

といった内容を繰り返すことで、指の動きや音感が自然と育っていきます。初心者向けの簡単な曲(たとえば「きらきら星」や「ハッピーバースデー」など)を練習に取り入れると、楽しみながらステップアップできます。

両手演奏へのステップ|あせらず片手ずつ

「ピアノは両手で弾くもの」というイメージがありますが、独学の場合はあせらず片手ずつ練習を進めることがポイントです

まずは右手でメロディだけ、次に左手で伴奏だけを練習します。
それぞれの手で安定して弾けるようになってから、はじめて両手に挑戦するようにすると、混乱せずに演奏がしやすくなります。

とくに最初のうちは、ゆっくり、ミスを気にせず」が基本です。上手に弾くことよりも、正しいリズムで最後まで弾き切る経験」を積むことが、ピアノ 独学のモチベーション維持にもつながります。

練習を継続するためのコツ

練習の習慣化には、「やる気に頼らず、習慣にする」ことが欠かせません。
1日5分でも良いので、できるだけ毎日ピアノに触れる時間を確保しましょう。

おすすめは、

・毎日決まった時間に「基礎練習」→「曲練習」の流れを作る
・目に見える小さなゴール(例:今週は右手だけ完成)を設定する
・スマホで演奏を録音して、自分の成長を実感する

といった方法です。これらを意識することで、独学でも「練習が楽しみ」な時間に変わっていきます。

ピアノの独学で大切なのは、「すぐにうまく弾けなくても大丈夫」と自分に言い聞かせながら、少しずつ前に進むことです。最初の一歩で焦らず、着実に基礎を固めることが、のちの大きな上達につながります。

ピアノ独学がうまくいかない人にありがちな失敗とは?

ピアノの独学は自由度が高く、自分のペースで進められる反面、つまずきやすいポイントも少なくありません
ここでは、独学でピアノに挑戦した方の中で、うまくいかなかったケースによく見られる失敗例を紹介します。これらをあらかじめ知っておくことで、同じような壁にぶつかる前に予防することができます。

練習の内容や順序が曖昧なまま進めてしまう

「とりあえずこの曲が弾きたいから…」といった気持ちで練習を始めるのは、モチベーションとしては良いのですが、基礎を飛ばしてしまうと後で苦労することが多いです

たとえば、スケール(音階)の練習やハノンのような基本的な指トレーニングを飛ばしてしまうと、複雑な曲を弾く際に指が追いつかなくなります。また、リズムや読譜の力が不足したままだと、テンポが安定せず、なかなか“音楽らしく”聞こえないことも

ピアノの独学は「自己流」になりやすいからこそ、段階的に練習メニューを組み立てる視点が重要になります。

難しすぎる曲を選んで挫折してしまう

「この曲を弾けるようになりたい!」という目標を持つことは素晴らしいことですが、いきなり難易度の高いクラシック曲や、テンポの速いアニメソングなどに手を出してしまうと、完成までの道のりが遠く、途中で心が折れてしまうことがあります。

独学での練習では、成功体験が何よりのモチベーションになります。
まずは「簡単だけど達成感がある曲」や「片手だけでも弾き映えする曲」など、小さなゴールを設定して、達成感を重ねていくことが継続の鍵になります

姿勢や指使いの癖を修正できない

独学では、自分の弾き方を客観的に見る機会が少ないため、知らず知らずのうちに「変な癖」が身についてしまうことがあります

たとえば、

・ 手首が下がってしまう
・ 指を立てすぎる、または寝かせすぎる
・ 譜面を見ずに弾いてしまい、読譜力が育たない

といったクセは、放置しておくと難易度の高い曲に進んだときに大きな障害となります。

ピアノの独学を継続する際は、時々スマホで自分の演奏姿勢を撮影する、ミラーで確認しながら練習するなど、自分のプレイを客観視する工夫を取り入れるとよいでしょう。

練習が続かない|完璧を求めすぎて疲れてしまう

「一度弾き間違えたら最初からやり直し」「毎日30分以上練習しなければ意味がない」など、ストイックすぎる姿勢も、ピアノ独学がうまくいかない原因の一つです。

理想を高く持つことは悪いことではありませんが、完璧を目指すあまり、少しの失敗でモチベーションを落としてしまうのは本末転倒です

とくに独学では、「続けられる方法を探す」ことが上達の鍵です。1日5分でもよしとするマインドセットを持つことが、長く音楽と付き合うための土台となります。

ピアノ独学に限界を感じたら?教室に通うという選択肢

ピアノの独学は、自分のペースで楽しく進められる反面、「本当にこのまま上達できるのだろうか…」と、不安や限界を感じる瞬間が訪れることもあります。

たとえば、

・ 指の動きが思うようにスムーズにならない
・ 両手での演奏がどうしても揃わない
・ 譜読みやリズムが正しくできているか分からない
・ 自分の演奏に自信が持てなくなってきた

こうしたお悩みは、独学で続けている多くの方が一度は経験するものです。
そしてその多くは、「正しい方向性やフィードバックがあれば、すぐに解決できること」でもあります。

一人では見えにくい“つまずき”を客観的に見てもらえる

ピアノ独学の最大の課題は、「自分の間違いに気づきにくい」という点です
指使いや姿勢のクセ、リズムの揺れなどは、自分ではなかなか気づくことができません。動画やアプリで確認できるとはいえ、やはり“本当に正しいかどうか”を判断するのは難しいものです。

そうした時に、ピアノ教室などでプロの講師からアドバイスをもらえると、短時間で悩みの原因を明確にして、具体的な改善策を得ることができます
これは独学では得にくい、大きなメリットのひとつです。

「継続できる」環境として教室を活用する

教室に通うというと、「毎週きちんと通わなければいけない」というイメージがあるかもしれません。ですが、最近は月に1回のペースや、短期集中型、1曲マスター型など、独学スタイルと両立しやすいレッスン形式を取り入れている教室も増えています

特に独学で数か月~1年ほど続けた方が、

・「この曲だけ先生に教えてもらいたい」
・「フォームや指の使い方をチェックしてほしい」
・「少し伸び悩んでいるから刺激がほしい」

といった理由で教室を活用するケースも少なくありません。
独学をベースにしつつ、必要なときだけ専門的なサポートを受けるというのも、非常に効果的な方法です。

上達スピードが大きく変わるきっかけになることも

実際、ピアノを独学で始めた方の中には、ちょっとした指導を受けただけで劇的に弾きやすくなった、という経験をされた方も多くいらっしゃいます
演奏における「つまづきポイント」を早い段階で修正することで、独学だけでは得られなかった安定感や音の深みを感じられるようになることもあります。

一人で続けていて「なんとなくうまくいかない」と感じたときは、思い切って外からのアドバイスを取り入れてみるのもひとつの方法です

まとめ|独学でピアノを始めたいあなたへ

ピアノを独学で始めることには、多くのメリットがあります。自分のペースで、好きな時間に、好きな曲を練習できる自由さは、まさに独学ならではの魅力といえるでしょう

一方で、練習内容の組み立てやモチベーションの維持、そして誤った癖の修正など、独学ならではの難しさもあります。「このまま続けて大丈夫かな」と感じる場面があったときは、一人で悩みすぎず、環境を少し変えてみることもひとつの方法です

アサヒ音楽教室では、ピアノを独学で始めた方や、途中でつまずいてしまった方にも安心してご参加いただけるよう、多彩なコースをご用意しています

「初心者コース」「中級者コース」「上級者コース」に加え、「音大受験コース」「子供コース」「一曲集中コース」など、目的やライフスタイルに合わせて選べるのが特徴です。

レッスンでは、「クラシックピアノ」「ポピュラーピアノ」「ジャズピアノ」「ソルフェージュ」など、ジャンルや内容を自由に組み合わせることが可能。楽譜の読み方やリズムの取り方、指使いといった基本的なところから丁寧にサポートし、テクニックやエチュードも段階的に積み重ねていきます。

そして何より、「この曲が弾けるようになりたい!」という気持ちを大切に、一人ひとりのペースに合わせた無理のないカリキュラムで、楽しく、長く続けられる環境を整えています。ピアノの独学に少しでも不安や迷いを感じたら、まずはお気軽に無料体験レッスンへお越しください。

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